現実を知っている人が、一番強い。

投稿者:浦 周平 経営者投稿
本日、沖縄県内の会計事務所からDX化の打ち合わせがありました 会計事務所では、お客様からレシートや領収書を郵送してもらい、 それを見ながら入力したり、スキャンしたりして会計処理を行っているところが多くあります。 そこで私は、 「スマホで写真を撮ってアップロードすれば、郵送する必要がなくなる仕組み」 を作り、デモを持って行きました。 郵送する手間もなくなるし、届くまで待つ必要もありません。 「これはきっと喜ばれる。」 そう思っていました。 ところが、話を聞いてみると現実は全く違いました。 実際には、多くのお客様が「写真を撮るのが面倒」と感じていて、郵送の方が楽だと考えているそうです。 私は正直驚きました。 自分だったら絶対に写真を送る方を選びます。 だから当然、お客様もそう思うだろうと決めつけていました。 でも、その「当然」は私の中だけの当然だったんです。 この経験を通して、改めて思いました。 人に刺さるものは、自分の頭の中だけでは作れない。 マーケティングの世界では、「お客様目線が大事」とよく言われます。 でも実際には、自分目線で考えてしまうことが本当に多い。 「自分なら買う。」 「自分なら便利だと思う。」 「自分なら嬉しい。」 もちろん、その感覚も大切です。 でも、それだけでは足りません。 本当に大切なのは、 相手がどう感じているのか。 ここを知ることです。 そして、今回の経験からもう一つ気付いたことがあります。 ""人に必要とされるものを作ろうとすると、理論上は不便なものになることもある"" ということです。 例えば名刺です。 最近は電子名刺という便利なサービスがあります。 紙を持ち歩く必要もない。 印刷代もかからない。 情報の更新も簡単です。 理論だけで考えれば、紙の名刺より優れています。 でも、実際のビジネスの現場ではどうでしょう。 相手から電子名刺を渡されて、 「スマホで読み取ってください。」 と言われたら、 「あ、スマホ出さないといけないのか。」 そう感じる人も少なくありません。 紙の名刺なら、受け取るだけで終わります。 たった数秒の違いですが、人はその"ひと手間"を面倒だと感じることがあります。 つまり、 理論上の便利さと、人が感じる便利さは違う。 人は、理屈だけで行動するわけではありません。 だからこそ、私たちは「何が正しいか」ではなく、 「相手はどう感じるか」 を考えなければいけないのです。 自分の感覚だけでは、人の心は動かせません。 だからこそ、現実を見ることが大切なんです。 実際に話を聞く。 実際に使ってもらう。 実際に困っていることを知る。 その積み重ねが、本当に求められる商品やサービスを作ることにつながります。 便利なものを作ることは大切です。 でも、それ以上に大切なのは、 「相手が便利だと感じるもの」を作ること。 この二つは、似ているようで全く違います。 思い込みだけで作ったアイデアは、思い込みの範囲を超えられません。 だから私は、何かを考える時ほど、「本当にそうなんだろうか?」と現実を見に行くことを大切にしたいと思っています。 私が考えるものの方が既存のサービスより優れていればいいとは限らないようです。 結局のところ、一番強い人は知識が多い人でも、アイデアが豊富な人でもありません。 現実を知っている人です。 その現実を知ろうとする姿勢が、 人に必要とされる商品やサービスを生み出し、人に選ばれる仕事につながっていくのだと思い知りました。